魚と野菜がカラフルに競演

魚と野菜を組み合わせたものというと、日本料理では刺身のつまである大根や、カツオなどのたたきに薬味として添えられるネギなどの香味野菜を連想します。焼き魚では焼いた後に大根おろし、煮魚でも一緒に調理されるのはショウガ片などで、ブリ大根が別格という感じで、こと新鮮野菜の場合、魚と同時に加熱調理されるケースは少なめという印象です。冬場の海鮮鍋や、鮭とジャガイモ等の組み合わせが人気の石狩鍋もありますが、やや季節限定という雰囲気があります。暖かい季節にも楽しめるものでは、タマネギやニンジンなどを酢の効いただし汁と合わせて、揚げたての豆アジなどに絡ませるアジの南蛮漬けがあり、南蛮というだけあって、やや西洋のムード漂う料理となっています。
本場西洋、ことにヨーロッパに目を向けると、魚と野菜がカラフルに競演している煮込み料理が目を惹きます。地中海の恵みをふんだんに使ったアクアパッツァやブイヤベースなどです。魚だけでなく、エビや貝類なども共に煮込まれてスープに深みを与え、南欧のカラフルな新鮮野菜たちの味をも引き立てて、目にも鮮やかな美味料理に仕上げます。地中海料理はヨーロッパ全域の料理の中でも特に日本人に好まれていますが、魚介の旨みをとことん生かす料理が多いというところで、昔から肉よりも海の恵みをたっぷり摂取していた日本人の嗜好に自然に馴染むものがあったと言えます。
アクアパッツァは、オリーブオイルでサッと焼いた白身魚をアサリなどの貝類などと共に、タマネギやニンニク、各種ハーブやスパイスで風味を付け、トマトやナス、ピーマンやパプリカ、ズッキーニといったカラフルな具材と共に煮込みます。地中海料理の雰囲気を高めるオリーブの実やケッパー、アンチョビなどもプラスすることはもちろん、好みでジャガイモやカボチャを加えるなど、変化球の楽しみ方ができる自由度の高さも魅力です。アクアパッツァに最適な魚は「業務用近海魚の仕入れ・卸売・通販は食らぶ市場へ」で買いましょう。
ブイヤベースのほうは、アクアパッツァよりも海の幸が主役という印象が強めですが、こちらも西洋鍋料理と考えれば、味付け用の各種ハーブ類、タマネギやセロリ、トマトやジャガイモなど基本的な具材のほか、ニンジンやズッキーニなど、好きな野菜を加えるといったフリーダムな楽しみ方で賞味することができます。見た目にも鮮やかなカラフルでホットな煮込み料理は、具材それぞれの味わいを生かしながら、それらすべてから出た旨みが、一つの料理の中で絶妙のハーモニーとなって舌を喜ばせる辺り、複雑な味わいが判る日本人の舌にこそ合う料理と言えます。